<![CDATA[マトリックスブログ]]> https://www.j-matrix.co.jp/blog/ Sun, 24 Nov 2024 17:21:07 +0900 Fri, 05 Jan 2018 13:51:21 +0900 CMS Blue Monkey http://blogs.law.harvard.edu/tech/rss <![CDATA[名車のワンオフ部品注型]]> https://www.j-matrix.co.jp/blog/2018/01/05/6 W様 お写真のご提供、有難う御座います。

今回はエアインテーク部品の注型品をご依頼頂きました。

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ランチアラリー037 WRCグループBに参戦して勝利する為に作られた限定200台の貴重なマシンです!

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ボンネットの3連のインテーク部品

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 作業風景1

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作業風景2

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作業風景3

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上からリプロ品、注型品、オリジナル部品。

 注型部品製作の流れ


先ず製作前に御見積りを致します。

大きさ、色、数量、材質、納期などのお打合せをして仕様を決めてから、ご依頼頂きました。

今回はオリジナル部品のコピーですので、オリジナル品をマスターとしてお借りします。

マスターを型取りするためにマスキング、ゲート処理などをして、シリコンを流していきます。

1日、恒温槽などでシリコンを温めて硬化させます。

固めたシリコンをメスなどで開きキャビコア型に分割します。

分解した型を恒温槽で温め、注型作業に進みます。

今回はオリジナルの色に近いように調色致しました。

場合によっては注型品に塗装での対応も致します。

材質はPP相当、強度が出るようにガラスファイバーの混入もご依頼頂きました。

今回の製作数量は6個ですが20個位まではリピート製作可能です。

型は長くても1年位までが保管限界になります。(希望がなければ通常は半年で処分致しますのでご用命ください。)

型に着色したウレタン樹脂を流し込み注型品を6個作ります。

脱型した注型品のバリ、ゲート処理などを仕上げして完成させます。

注型品の大体の流れはこの様な感じで進んでまいります。

W様が取り付ける際にリプロ品のツメは折れてしまったそうですが注型品はバッチリと嵌合したそうです。

殆どが手作業ですので、オーダーメイド品のような感じになります。

今回、W様のご依頼の品で約9万円以下で可能です。

仕様により金額は変わりますがご参考までにお願い致します。

この様にオリジナル品を復元したいなどにも注型品は非常に魅力が有る製法ですので、お困りの方がおられましたら、お気軽にお問合せ下さい。

この度はW様、ブログ掲載のご承諾を快く頂き、有難う御座いました。

重ねてお礼申し上げます。

 

 

 

 

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Fri, 05 Jan 2018 13:51:21 +0900
<![CDATA[真空注入成型または真空注型(注型)シリコーン型]]> https://www.j-matrix.co.jp/blog/2015/12/24/4 注型の型は基本的に型取り用のシリコーンを使用します。複製するマスターに成る物を用意しパーティングライン、アンダーカット、穴などに見切り用のセロファンテープなどで細工しゲート口を付け型枠にセットしシリコーンを流し込みます。
約半日程度、恒温槽の中で温度をかけて硬化させます。
硬化後に取り出しメスなどの刃物でパーティングライン目がけて切り分けます。そうすることによってコア側、キャビ側の型に切り分ける事が出来ます。マスターを取り除いた後、型を温めてから注型の作業に移行します。
材料のシリコーンは信越シリコーン、モメンティブパフォーマンスなどのメーカーの物を使用します。

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Thu, 24 Dec 2015 10:46:53 +0900
<![CDATA[真空注入成型または真空注型(注型)の樹脂]]> https://www.j-matrix.co.jp/blog/2015/12/24/3 注型では主にエポキシ系、ウレタン系2液性の熱硬化性樹脂を使います。主剤、硬化剤を注型機の真空状態の中で混合撹拌し脱法しながら型に流し込みます。それだけですと樹脂自体は粘性が高いので流れて行かないので真空状態から大気圧を戻す力により隅々まで流れるようになります。
注型が始まった当初は樹脂もあまり良く無く、出来栄えも気泡残りが多かったり、すぐ割れたりしていましたのでNG率が高かったと思います。
現在の樹脂は高強度で気泡抜けも良く本物のプラスチックに近いレベルまで来ています。樹脂は年々、国内や海外メーカーなどが開発していて日々進化しています。

ABS相当、アクリル相当、PP相当、エラストマーゴムなどが主に使われております。

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Thu, 24 Dec 2015 10:43:24 +0900
<![CDATA[真空注入成型または真空注型(注型)の歴史]]> https://www.j-matrix.co.jp/blog/2015/12/24/2 1980年頃に注型製法が確立され蛇の目ミシン工業から注型機が発売され様々な業界に広まったのが始まりです。
その中で試作業界にも浸透していき小ロットでプラスチックの複製品を作る手段として現在も幅広い分野で使われています。注型機械も自動化されるなど様々なメーカーが作るようになり進化を遂げています。

注型製法自体はハンドメイド色が強く全体を自動化しにくい製法ですので、注型に置き換わる画期的な製法が出来るまでは最も有力な製法だと思います。

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Thu, 24 Dec 2015 10:40:44 +0900
<![CDATA[今さら聞けない3Dプリンタ(積層造形法)]]> https://www.j-matrix.co.jp/blog/2015/12/24/1 光造形

紫外線を照射することで硬化する液体樹脂を用いた造形法。一番古くからある造形方法で試作業界などで広く普及した為、ランニングコスト面でも優れる。素材はエポキシ系でABS相当やPP相当、透明樹脂などが使えます。
ただ設置する環境が温度管理、紫外線遮断ルームなど少しハードルが高いので、専門業者向けでは有ります。寸法精度は中~高程度。

熱溶解積層法(FDM法)
今さら聞けない3Dプリンタ(積層造形法)

熱可塑性樹脂を高温で溶かし積層させることで立体形状を作成する造形法。 ラピッドプロトタイピング・3Dプリンタの造形方式の中では唯一、本物の熱可塑性樹脂が使用でき、ABS樹脂・ポリカーボネート樹脂・PC/ABSアロイ・PPSF/PPSU樹脂など熱可塑性の様々なエンジニアリングプラスチックが使用できる。
個人向けから業者向けまで幅が広い機械が選べるのが、このタイプだと思いますます。ランニングコスト面などは機械のタイプ使用樹脂によって大幅に変わります。事務所にも置けるのでメーカーの初期試作検討などに向いていると思います。寸法精度は低~中程度。

インクジェット法

液化した材料またはバインダを噴射して積層させ、形状を作る造形法。インクジェットプリンタの原理を応用している。インクジェットプリンタのカラーインクを使用して、カラー造形物も作成されている。
機械自体は数百万程度の機械が多く微細な形状などが得意分野だと思います。ランニングコスト面などは機械のタイプ使用樹脂によって大幅に変わります。事務所にも置けるのでメーカーの初期試作検討やデザイン検証などに向いていると思います。寸法精度は中~高程度。

粉末法

素材粉末を層状に敷き詰め、高出力のレーザービームなどで直接焼結(粉末焼結式積層法)したり、インクジェット方式でバインダを添加して固めたりする(粉末固着式積層法)などして造形を行う手法。前者では、ナイロンなどの樹脂系材料、青銅、鋼、ニッケル、チタンなどの金属系材料などが利用できる。
後者ではスターチ(デンプン)、石膏などの材料が知られ、ランニングコストを抑えた3Dプリンタに利用されることが多い。金属が出来るプリンタは経済産業省主導のもと国家プロジェクトになっており一番期待される分野になります。
コスト面など石膏は低コスト、金属は高コストになり機械自体も数百~億単位と幅が広いです。デザイン検証から試作メーカー、金型や金属加工メーカーなどの分野向けだと思います。寸法精度は低~高程度。
主流はこの4タイプで、それぞれの特徴が違うので使う場面も変わります。

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光造形、粉末法は試作メーカーなどが所有していますので、注文委託してからの製造になります。委託製作にあたって用意する物は3Dデータ(igs/stp/stl/x_t/sat)が必要になりますので、用意するか委託して製作するかの2通りになります。
納期は数日から2週間程度、形状や大きさ仕上げ程度で大きく変わります。 熱溶解積層法、インクジェット法は試作メーカー、メーカー開発部門、個人所有など様々でコストより速さ優先の場合に適していると思います。機械自体所有すると保守料、材料、メンテナンス、修理など費用がかかりますので、稼働率があまり高くない場合の所有はお勧め致しません。その代わり形状を素早く手に入れるには最適です。

最近は用途によって使い分けられる環境が整って来ていますので、ものづくりがよりデジタル化され身近な物に成って来たなと感じます。
ものづくり自体は無くならないと思うので、ものづくりする人たちをこれからもサポートしていきたいと思います。

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Thu, 24 Dec 2015 10:38:40 +0900